「景気がよくなっているせいか、募集をするとすぐにいっぱいになりますよ」---。東京・有明の東京ビッグサイトで開催されている「自動車部品生産システム展」(13−16日)で、こう語るのは栃木県の職員だ。
栃木県には多くの自動車関連企業が工場や研究所を置いており、製品別出荷額ランキングでも、自動車と自動車部品が1、2位を占めている。そのため、今回の展示会でも栃木県はブースを構え、自動車関連企業の誘致活動に力を入れている。そして、その県職員によると、ここ数年で大きく状況が変わっているという。
「3年ぐらいまでは、工業団地を造って企業を募集しても、ほとんど集まらなかったが、昨年辺りから状況は一変しています。特に最近は物流関係の企業からの問い合わせが増えています」と栃木県職員は話し、地図を見せながらさらに説明をする。「栃木県南部はすでにいっぱいのところが多く、最近は矢板など北部の方でも人気が高くなっています」
このため、栃木県では急遽、競馬場移転先候補地を工業団地に変更したほどで、土地確保に懸命になっている。4年後には北関東自動車道が全線開通し、これからさらに栃木県が注目されることになりそうだ。