福岡の幼児3人死亡の飲酒事故、被告が酩酊状態を改めて否認

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昨年8月、福岡県福岡市東区内の市道で、泥酔運転の乗用車に追突されたRVが路外に逸脱。橋から転落して幼児3人が死亡する事故を起こしたとして、危険運転致死傷や道路交通法違反の罪に問われた22歳の男に対する初公判が12日、福岡地裁で開かれた。被告側は事故当時に酩酊状態だったことを否定している。

問題の事故は2006年8月25日深夜に発生した。福岡市東区奈多付近の市道に架かる「海の中道大橋」で、走行中のRVに対し、後方から猛スピードで走ってきた乗用車が追突。RVは歩道を乗り越えて橋の欄干を破壊、そのまま海に転落した。この事故でRVに乗っていた5人のうち、幼児3人が溺死している。この幼児の父母は打撲などの軽傷を負っている。

追突してきたクルマはそのまま逃走したが、約300m先で自走できなくなって立ち往生。クルマを運転していた22歳の男は飲酒運転を認めており、警察では業務上過失致死などの容疑で逮捕したが、いわゆるハシゴ酒の状態であったことや、アルコール検知の数値をごまかすために水を大量に飲んでいたことなどから、検察は悪質事案と判断。起訴時には罪状を危険運転致死に変更していた。

公判前整理手続きにおいて、被告側は「アルコールの影響によって正常な運転ができないという認識はなく、実際そのような状態にも至っていない」と主張。12日に福岡地裁で行われた初公判でも、被告の男は同様の主張を行い、起訴事実の一部を否認している。

これに対して検察側は「被告は事故の約4時間前から酒を飲み始め、目撃証言からも事故直前には酩酊状態となっていたのは明らか」と主張。衝突直前までブレーキを掛けていないことからも、アルコールの影響があり、前走車を視認できていなかったことが原因とした。

《石田真一》

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