多重衝突の発端となった事故を起こした男に禁固の求刑

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2005年11月、滋賀県彦根市内の名神高速道路で多重衝突に発展する事故を起こし、2人を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた54歳の男に対する論告求刑公判が18日、大津地裁で開かれた。検察側は禁固3年を求刑している。

問題の事故は2005年11月13日早朝に発生した。彦根市小野町付近の名神高速道路下り線で、後輪のパンクが原因で低速走行していたワゴン車に対し、今回の被告が運転する大型トラックが追突した。ワゴン車は弾みで横転。衝突を回避するため、ワゴン車の手前で停車したクルマ6台に対し、後ろから走ってきた別の大型トラックが突っ込んできた。このトラックは停止車両を蹴散らすように約30m暴走。一連の事故で10人が死傷している。

多重衝突事故を起こした男については今年1月、「過労状態による前方不注視が事故の原因になった」として、禁固3年の判決が言い渡されたが、この多重衝突事故の発端となったのは、今回の被告が起こした追突事故であり、死亡した7人のうち2人がこの追突によって死亡したと考えられることから、責任の一端があると判断されていた。

18日に行われた論告求刑公判で、検察側は「被告は当時、80km/h程度の速度で走行中、カーラジオの操作を行っていて前方不注視の状態だった」と指摘。これが原因で追突が発生したと結論付け、裁判所に対して禁固3年を求めた。これに対して弁護側は「2人の死亡は後に発生した多重衝突が原因であり、被告に因果関係はない」として無罪を主張している。

《石田真一》

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