新型マツダ『デミオ』(5日発表)は車体骨格の基盤となるプラットフォームが一新されている。デミオは先代をデビューさせた際にもプラットフォームが新しくなっているので、2世代続けて新しいプラットフォームを開発したことになる。
トヨタでも2世代に渡って使われることの多いプラットフォームを、あえて新開発した理由はどこにあるのか。
新型デミオの開発主査を努めた水野成夫さんは「プラットフォームを新開発した一番の理由は、新型デミオの命題でもあった、前モデルに対して100kgの軽量化を実現するためです」
「ボディの小型化によって軽くすることは可能だったのですが、そのボディに見合った車体剛性と衝突安全性のための補強を入れてしまうと、かえって重くなってしまうので、思い切って新しいプラットフォームを製作しました。その結果、ボディシェルだけでも22kgもの軽量化を果たすことができました」
「ほかの部分ではシートアレンジの簡素化やサスペンションや電装パーツを軽くすることにより、約100kgの軽量化を実行できました。100kgも軽くなると燃費性能が向上することはもちろん、フットワークにも軽快感が生まれ、コンパクトカーらしいキビキビとした走りが可能となります。私はこの軽快感が新型デミオの最大の魅力だと思っています」という。
車両の軽量化は燃費だけではなく、動力性能やハンドリングにも好影響を与えてくれる。さらに新型デミオは1.5リットルの「SPORT」を除き、2WD車は車両重量が1000kg以下に抑えられているので、購入時や車検時の重量税が安くすむというメリットもある。
プラットフォームを一新してまで行なった、軽量化による恩恵は予想以上に大きいのだ。