パチンコ放置死に重過失致死罪を適用

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昨年5月、愛知県豊明市内のパチンコ店駐車場に止めたクルマの車内に生後2カ月の男児を放置して死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪に問われた両親に対する判決公判が9日、名古屋地裁で開かれた。裁判所は重過失致死罪を適用した有罪を命じている。

問題の事件は2006年5月28日午後に発生している。豊明市内にある病院から「急患として運び込んできた乳児が死亡した」との通報が警察に寄せられた。駆けつけた署員に対して両親は「刈谷市内のショッピングセンターで買い物をして、戻ったらぐったりしていた」と供述したが、警官が追及したところ、パチンコ店の駐車場で窓を閉め切ったクルマの中へ約6時間に渡って放置していたことを認めたため、保護責任者遺棄致死容疑で逮捕した。

これまでの公判で検察側は「生後2カ月の乳児を車内に放置した瞬間に、生存に必要な保護をしないという違法性が生じた」と保護責任者遺棄致死罪の適用を主張していたが、裁判所はより罪の軽い重過失致死を予備的訴因に加えるよう検察側に要求していた。

9日に開かれた判決公判で、名古屋地裁の村田健二裁判長は「被告には長男に生命が危険が迫り、保護が必要とまでの認識はなかった」と判断。保護責任者遺棄には当たらないと判断した。しかし、「親としての自覚のなさが引き起こした事件。無思慮に長時間パチンコにふけるとは無責任であり、強い非難に値する」として、被告に対して禁固1年6カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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