【ITSフェスティバル07】山根一眞氏が基調講演

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【ITSフェスティバル07】山根一眞氏が基調講演
【ITSフェスティバル07】山根一眞氏が基調講演 全 2 枚 拡大写真

ITSの展示イベント「ITSフェスティバル2007 in とよた」が、8月3−5日、愛知県豊田市で行われるが、初日の3日には、中部ITSフォーラムもあわせて開催され、ジャーナリストの山根一眞氏が基調講演を行った。主催は国土交通省中部地方整備局。

山根氏の講演タイトルは「『脱・わかりにくいITS』で未来を築け」というもので、ITSという言葉に対して一般の人が持つ「わかりにくい」というイメージをどうすれば克服できるのか、というのが主題である。

山根自身は、ITSを「新しい国土を作る事業」ととらえている。しかし、「ここ数年の議論の流れでは、『国土開発』という言葉には、悪いイメージがついてしまった」と指摘する。たとえば、「1999年に完成した世界一の吊り橋の明石大橋は、地元の人にとっては大切な橋だが、税金の無駄遣いという印象がついてしまった」。これについて山根氏は、「メディアが東京に集中しているため、地元の人たちの意見は無視されている」点に原因があるという。

最近発生した新潟県中越沖地震の現地取材で、亀裂の入った道路などを多数目撃した山根氏は、「地震対策にも、ITSの技術は応用できる」という考えを述べた。もちろん地震を防ぐことはできないが、「地震の被害が起こりそうな道路にセンサーを配置し、地震が起きた時に、道路の状態をドライバーに伝える。携帯電話のネットワークを使えば簡単なはず」とITSは、地震の際のドライバーの安全にも役立てることができると指摘した。

また、山根氏は、「愛知県や豊田市には、ITSに関するいろいろな技術や試験事例が集約している。しかし、その一方で道路の渋滞は大変なものがある。だから、この愛知から、新しい道路ネットワークが、誕生してくることが期待されている」と200人を超える聴衆に呼びかけた。

山根氏と言えば、『週刊ポスト』(小学館刊)に連載されている「メタルカラーの時代」がライフワークの1つ。しかし、17年あまり784回続いた連載も、8月6日発売の同誌で最終回を迎える。最後のインタビューには、2週にわたってトヨタ自動車の渡辺捷昭社長を迎えた。山根氏は、「トヨタは安全や環境性能を重視した自動車を作りたい。今は、まだコストがかかるため、レクサスなどの高級車にしか、こうした技術を導入できないが、いずれは低価格の車種も、安全や環境の技術を取り入れたい」という言葉を紹介した。

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