新車の選び方…小文字の“aクラス”

自動車 ニューモデル 新型車
新車の選び方…小文字の“aクラス”
新車の選び方…小文字の“aクラス” 全 4 枚 拡大写真

スズキ『セルボ』のデザインを見ると、サイズに制約のある軽自動車で「限界まで立体造形をしたな」と感じさせてくれる。たとえばヘッドランプの後退角。

エンジンや補記類、サスペンションなど、限られたエンジンルームのレイアウトを工夫し、製造工程や冶具さえも見直し、メンテナンス性も犠牲することなく成立させている。

しかもこの後退角は、そのヘッドランプのサイズ、クロームを配したしっかりとしたグリルとあいまって、フロントボンネット全体を「顔」として認識させ、軽とは思わせないほど堂々とした面構えを見せる。

またサイドのキャラクターラインとその上のショルダーラインの張り出し。リアハッチバックのプランビュー(平面図)でのRの張り、それを強調するリアランプとリアウィンドウのRの付け方も見事だ。これらは、今までの軽ではなかったほどの質感の高さだ。

そして驚くべきは、この立体感、たたずまいで、設計の元となった『アルト』から、居住性を一切犠牲にしなかったことだ。これはあらかじめ、設計のハードポイントを押さえ、その上でスタイリングしたことによる。

さらに良く見ると、フロントグリル下端のラインはグリルサイドから、ボンネット、Aピラー、ルーフへ流れ、リアウィンドウサイドから下辺を通って逆サイド、ルーフ、Aピラー、ボンネット、グリルへ流れるというように、一つの線が長く続きしかも閉じている。これはマイバッハやレクサスなどの高級車にも使われる手法だ。

そのプロポーション、グラフィックスから、メルセデスベンツ『Aクラス』に似ていると声も聞くが、そのサイズを考えれば小文字の「aクラス」といったところか? 失礼、スズキのほうが上出来といえるだろう。

《松本明彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  2. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  3. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  4. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
  5. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る