仏シトロエンは、9月に開催されるフランクフルトモーターショーで、コンセプトカー『C5エアスケープ』を公開する。2ドアのカブリオレで、フロントマスクは『C4』に始まった近年の量産型シトロエンの意匠を継承している。
パワーユニットは、PSAプジョーシトロエンが開発中のディーゼル・ハイブリッドが搭載される。ベースとなっているのは、『C6』などに搭載されているV6ターボディーゼル208HPで、バイオディーゼルにも対応している。これに6ATが組み合わされ、「スノーモーション」といわれる新開発のトラクションコントロールは、雪道で4WD並みの性能を発揮するという。
今回のC5エアスケープは、2003年の『C-エアラウンジ』から始まったコンセプトカー連作の7作めにあたるが、従来とは対照的に極めて現実的である。
それもそのはずで、来年8年ぶりにモデルチェンジされる『C5』の予告編であるというのが、業界の大方の見方だ。事実、あるシトロエン関係者は「(C5エアスケープは)未来のC5の姿を想像できるもの」と筆者に明かしている。
従来のシトロエンと比べてジャーマン的ダイナミズムが匂うデザインを、欧州のユーザーがどう受け止めるか、興味深いところである。