JFEスチールの高強度冷延ハイテン、デミオに採用

自動車 ビジネス 企業動向
JFEスチールの高強度冷延ハイテン、デミオに採用
JFEスチールの高強度冷延ハイテン、デミオに採用 全 1 枚 拡大写真

JFEスチールは、超高張力冷延ハイテン「WQウルトラハイテン」シリーズのうち、高加工性1180MPa級高強度冷延ハイテンが、マツダのコンパクトカー『デミオ』のリアドアインパクトビーム用として初めて採用されたと発表した。

プレス加工成形によるフランジ一体型のドアインパクトビームに1180MPa級冷延ハイテン材が採用されたのは世界で初めて。実用化は、マツダ、サプライヤーのヒロテックと共同で取り組んだ。

1180MPa級ハイテンは、ロール成形などの曲げ加工を主体とした成形により、バンパーや補強部品などに使用されているが、キャビン周りの構造骨格部品への適用に際しては、より高度なプレス加工成形が必要となるため、絞り成形性の向上が課題だった。また、従来のドアインパクトビーム部品はプレス加工が困難で、加工後熱処理を行うか、ホットプレス法で製造していたが、生産性が低く、コスト増がネックだった。

JFEスチールは、独自のWQ方式連続焼鈍プロセス(JFE-CAL)を活用した金属組織制御により、一般の980MPa級ハイテンと同等の延性を有する鋼板を開発し、良好なプレス成形性を実現した。

デミオのドアインパクトビームは、1180MPa級高強度冷延ハイテンの高い延性を活用し、深い絞り形状とすることで、プレス成形時の加工ひずみによる高い加工硬化と、塗装焼付けによる大幅な強度上昇により、冷間プレスながらホットプレス部品と同等の衝撃吸収性能を達成し、プレス加工の生産性も大幅な向上を図った。

さらに、1180MPa級高強度冷延ハイテンはWQ方式の特長である低炭素当量設計により、耐遅れ破壊特性、溶接性にも優れている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界最強の2Lターボ、最終モデル発表に驚きと嘆きの声「これが最後のAMG45系か…」
  2. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  3. マセラティが新型車を世界初公開へ、「トライデント」ロゴ誕生100周年を祝う…グッドウッド2025
  4. あのスバル「プロジェクト・ミッドナイト」が再びヒルクライムへ! グッドウッド2025で記録更新ねらう
  5. 「これは欲しくなる!」ランチア『イプシロン』のスポーツグレード登場に日本のファンも注目
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る