日本精工は、自動車のアクティブセーフティや運動制御高度化の向上に貢献する路面3方向荷重を検出するマルチセンシングハブユニットを世界で初めて開発した。
同社独自の荷重演算理論を活用し、複数の車輪速センサから出力されるパルス信号間の位相差から、軸受で発生した変位を検出し、軸受の剛性特性と照らし合わせて3方向荷重を演算することに成功した。
これによって駆動トルクを用いた運動制御や車体ロール時の足回り制御、ブレーキ力の4輪最適分配などの新たな統合制御の実用化を可能とする。
従来の横力センサに、前後力と上下力を加えた3方向荷重センシングは、車輪速センサとエンコーダで構成したシンプルな設計で、高い耐久性と信頼性を達成する。高温、振動や泥水などにさらされる、自動車バネ下の過酷な環境下での使用に耐える頑強さを備え、耐久信頼性も高い。
今回開発した製品は10月26日から幕張メッセで開催される「第40回東京モーターショー」に出展する。