米自動車労働者が30年ぶりにスト突入か?

自動車 ビジネス 企業動向

全米自動車労働者組合(UAW)の会員およそ7万3000人が、GMに対しスト敢行を示唆した。UAWでは労賃カットを巡って1週間以上にわたりGMと交渉中だった。9月24日午前11時に話し合いが締結されるとの見通しだったが、結局交渉決裂に終わり、UAWではストに突入する可能性を明らかにした。

UAW側によると、これまで健康保険の負担増など、企業として生き残りをかけたGMのリストラ策にできる限り協力してきた。しかし組合員の最優先事項である「仕事の保証」についてGMがはっきりと言及せず、今後の米国内での工場稼働の予定などについても言葉を濁して来たため、ついに決裂となったという。

ケンタッキー州ボウリング・グリーンにあるシボレー『コルベット』の組み立て工場のUAW会長 エルドン・ルノード氏は、『ウォール・ストリート・ジャーナル』のインタビューに「ストに突入するのに備え、組合員に仕事をやめ工場閉鎖に向かうよう指示した」と答えた。他のGM工場でも同様の動きが見られている。

UAWとGMとの交渉は、期限である午前11時を過ぎても継続されており、本格的なスト突入となるかどうかは未定だ。もしストとなれば、本格的な自動車業界のストは70年代以来30数年ぶりとなる。

GMとしてはストだけは避けたいが、「将来の仕事の保証を」というUAW側の条件に応じるだけの企業体力がないのが現状。この難局をいかに乗り切るか、GM首脳陣の手腕が問われている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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