オーハシテクニカは、2011年度を最終年度とする中期経営計画「グローバル600」を策定した。
同社はこれまで、国内では自前の生産設備を持たない製造会社で、ファブレス事業が特徴たが、今年4月、グローバルな事業拡大をにらんで海外生産子会社に対する生産技術を中心としたバックアップ体制の構築の観点から、M&Aによって国内初の製造子会社を保有した。自動車業界を中心とした生産体制の海外シフトが進む状況下、グローバルマーケットでの顧客のニーズに対応できる事業体制を構築する必要があると判断したため。
創業以来の事業構造を大きく転換したのを機に、さらに今後の進むべき方向を明確化し、次世代への成長と発展を目指すため、新たしい中期経営計画を策定したとしている。
グローバル600では、計画の最終年度にあたる2011年度に売上高600億円、営業利益50億円、経常利益50億円、当期純利益30億円を目指す。
具体的な戦略では現地生産体制の強化や新事業拠点の展開、卓越技術を活用した販売戦略の展開や新規マーケットの開拓を推進するほか、調達では基幹調達先企業とのパートナーシップを強化し、M&Aや卓越技術を保有する調達先の開拓などを進める。
開発では、国内で製造子会社を保有したことを機に、これまでの既存技術の用途開発に加え、新たな技術の開発に一段と注力しグローバルなマーケットで顧客のニーズに対応していくとしている。