【D視点】アウディデザインの先導役…A5 新型

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】アウディデザインの先導役…A5 新型
【D視点】アウディデザインの先導役…A5 新型 全 23 枚 拡大写真
3
異文化の強みと弱み

画家やファッションデザイナーなど、創作的な仕事をとする人々の多くは,新しいものに敏感で、異文化への興味も強い。

古くは、印象派の画家が、これまでの西洋絵画にはない浮世絵の大胆な構図に大きな影響を受けた。また、ファッションの世界でも30年ほど前に、山本耀司と川久保玲がパリコレにデビューし、「黒の衝撃」を与えたことは有名だ。喪服のイメージの強い黒の採用や、和服では普通の直線裁ちなどがヨーロッパでは驚きをもって迎えられたのだ。

高級品の構成要素として、伝統、高価額、高品質、そして美しさなどがあげられるが、憧れの舶来品のように非日常的であることも大きな要素だ。欧州のラグジュアリーカーのユーザーも、異文化の雰囲気を好む目立ちたがり屋が多い。

しかし、多数を占める一般の人々は、目立たなくて馴染んだものを好むので、欧州のラグジュアリーカーに乗ることを躊躇する傾向がある。そんな中で、ひところの日本の中型車のデザインに似た感じのA5なら受け入れられる可能性も大きい。ラグジュアリーカーの常識を打ち破ったアウディの冒険が成功すれば、新しいタイプのラグジュアリーカーの可能性だけではなく、マーケット拡大も期待できる。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』をこのほど上梓した。
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  3. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  4. 【マツダ CX-60 XD SP 新型試乗】やっぱり素のディーゼルが一番…中村孝仁
  5. シートに座ると自動で送風開始、取り付け簡単「クールカーシート」2モデルが発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る