米新車販売6月、18.3%減の大幅続落

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米新車販売6月、18.3%減の大幅続落
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米6月の新車販売は記録的なガソリン高などもあり、さらに悪化。6月の全体の販売数は前年比18.3%減、今年の上半期で前年比10.6%となった。ビッグ3にとって唯一の救いはトヨタ自動車の売り上げも落ちたためGMがかろうじてトップメーカーの座を死守したこと。

最も落ち込みの激しかったのはやはりライトトラックの比率が高いクライスラーグループで36%減。一方で小型車が好調なホンダは各社軒並み減少のところ1.1%増を記録した。

GMは、6月の総販売台数26万2329台で前年比18.2%だが、ライバルのトヨタが21.4%減の19万3234台だったためトップの座をキープ。上半期全体ではGMの売り上げは16.3%減の158万9235台、トヨタは6.8%減の124万0085台となった。GMには6月に始めたインセンティブキャンペーンに効果が見られる、という明るい材料もある。

36%減となったクライスラーは深刻だ。同社は購入後3年間ガソリン価格を1ガロン2ドル99セントで保証する、というキャンペーンを続けているにもかかわらずその効果が全く見られないためだ。特に落ち込みが激しいのはダッジ『ダコタ』(49%)、ダッジ『ラム』(48%)など。

またフォードモーターも29.5%減と不調。6月の販売台数は17万3462台、上半期では14.5%減の117万2521台で、アメリカでのナンバー3の位置が定位置となりつつある。フォードでもライトトラックの落ち込みが激しく、かつてのベストセラー、フォード『Fシリーズ』は40.5%減、『エクスペディション』は59.8%減、『エクスプローラー』も52%減という結果だった。

日産は17.7%減だがサブコンパクトカーの『バーサ』が17.4%増というのが明るい材料。ホンダも『フィット』、『シビック』、『アコード』がそれぞれ2桁台の伸びを記録。ただし同じくコンパクトカーを持つトヨタは乗用車全体で1.9%の伸びに留まり、コンパクトカーを持たないレクサスブランドでは16.6%減となっている。

一方、安価なコンパクトカーをラインに揃える韓国のキア自動車は7.6%増と好調だ。

ラグジュアリーブランドでは、BMWが11%減、ただしMINIブランドは24.8%増。ポルシェは19%減、メルセデスベンツは0.1%減。落ち込みが激しかったのはサーブで57.1%減、またハマーは59.3%減となった。

こうした結果から年間販売は1500万台を割り込むと予想されるが、今後コンパクトカーブームがさらに進みビッグ3も次々にコンパクトカー導入を考えているため、秋に新車モデルが出そろった時点で若干の盛り返しがある、と各社は期待をかけている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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