富士重とツムラ、共同で搬送ロボットシステムを開発

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富士重とツムラ、共同で搬送ロボットシステムを開発
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富士重工業は、ツムラと共同で、CCDカメラを活用したロボット走行技術を開発、設置作業・期間の大幅な効率化が図れる新しい「連結式搬送ロボットシステム」をツムラ静岡工場に導入した。

従来から、ツムラ静岡工場の医薬品顆粒製造工程4ラインには、医薬品の入った容器を交換運搬する連結式搬送ロボットシステムが導入されており、労働生産性の向上、昼休み・夜間の無人化製造による増産効果、ライン作業者の少人化、異物混入などのリスク軽減による品質確保といった成果を上げていた。

ただ従来の搬送技術では、AGV(無人搬送台車)、ローラーコンベア、天井搬送などがあるが、装置が大型化し小回りが利かないことや、据付固定なため人や物流の導線が分断されスペース効率が悪く、さらに清掃性・メンテナンス性が悪いこと、設備費用・据付費用のコストが大きく、ライン変更などのフレキシブル性が悪いなどの課題があった。

今回開発した新型連結式搬送ロボットシステムは、コンパクトに設計されたロボットで、200kgの重量物を連結して搬送することができる。連結式を採用したことで、連結部のみを同一の型に揃えれば、大きさ、形状の異なる多種多様な搬送物を搬送することが可能。さらにAGVでは実現できなかった、狭い場所での旋回および高精度位置決め搬送が可能で、同一スペース内で人と共存できるため、テープスイッチ内臓のバンパセンサや、検出範囲をロボットの速度や位置に応じて可変式とした測域式レーザレンジファインダを装備する。

この搬送ロボットシステムは複数の包装ラインからダンボール詰めされた製品が出てくる物を、離れた場所にある集約型ロボットパレタイザーまで搬送する作業に活用する。走行技術の軌道ルート検出にはCCDカメラ技術を用いる。軌道レールは天井に色テープを設置し、ロボットに搭載したCCDカメラでその色テープを認識しながら走行する。

高精度な位置決めを必要とする場所には、施工が容易な磁気ピンを床に設置することで補完する技術も新たに用いた。

従来の軌道レールは床や壁に磁気レールを埋設する方法を用いていたため、耐久性を考慮した施工が必要だったが、今回開発の技術で耐久性の心配ない天井に、軌道レールを設置できるようになり、設置作業・期間の効率化が図れるとしている。

《レスポンス編集部》

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