【D視点】欧風デザインで勝負…マツダ アテンザ 新型

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【D視点】欧風デザインで勝負…マツダ アテンザ 新型
【D視点】欧風デザインで勝負…マツダ アテンザ 新型 全 13 枚 拡大写真
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フォーマリティの復権

昔は、普通の住宅にも客間があり、書斎には立派な本が並んでいた。人に会うときに、服装などを整えていたし、母親も出かけるときには、美容院で髪を整えていたのを懐かしく思い出す。

日本の社会が近代化する過程で、このようなものが無駄と思われてそぎ落とされていった。大人も、子供と同じようなカジュアルな服装とライフスタイルを取り入れて、豊かな生活が実現されるはずであった。が、果たしてそうであろうか。

最近のセダンの販売不振の原因は、このようなライフスタイルや価値観の変化によるところが大きいが、カーメーカーも、3ボックスセダンの役割について掘り下げた商品企画をしていないようにも見える。国産セダンの不調に反比例するかのように、欧州のセダンが好調なのも、それが原因のような気がする。

フォーマリティが欠如した社会に対して、そろそろフォーマルな3ボックスセダンの提案も意義が大きいのではないか。変化するライフスタイルに追従するだけではなく、他者を配慮するライフスタイルを想定した3ボックスセダン提案こそ、信頼されるカーメーカーの証にもなる。

D視点:
デザインの視点

筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---デザインジャーナリスト。元日産自動車。「ケンメリ」、「ジャパン」など『スカイライン』のデザインや、社会現象となった『Be-1』、2代目『マーチ』のプロデュースを担当した。東京造形大学教授を経てSTUDIO MATSUI主宰。【D視点】連載を1冊にまとめた『2007【D視点】2003 カーデザインの視点』をこのほど上梓した。
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《松井孝晏》

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