ヤマハ発動機は、ASEAN域内で高まる二輪車用キャストホイール需要に対応するため、ベトナムの二輪車部品製造会社ヤマハ・モーター・パーツ・マニュファクチャリング・ベトナム(YPMV)の敷地内に、キャストホイール生産の専用棟を建設し、9月から稼動させると発表した。
YPMVのキャストホイール専用棟は、ダイキャストマシン3台を設置、鋳造から加工、塗装までを一貫生産する。キャストホイール生産能力は、年間60万本。新棟建設・稼動に掛かる投資額は約15億円。
キャストホイールは、デザイン性や加工性、コスト面での優位性などから、現在では先進国を中心に二輪車用ホイールの主流となっている。二輪車の需要が拡大しているASEAN市場でも、従来主流だったスポークホイールに代わってキャストホイールを好む傾向が高まっており、同社のASEAN主要5か国の販売でもキャストホイール装着モデルが占める割合が2004年の13%から2007年には44%にまで上昇している。
同社では、インドネシアの部品製造会社PT.ヤマハ・モーター・パーツ・マニュファクチャリング・インドネシアでキャストホイールを製造するとともに、社外からの調達品でASEAN域内のキャストホイール需要に対応している。新たに稼動するYPMVからは、ベトナムの二輪車製造会社ヤマハ・モーター・ベトナムへ供給するとともに、タイやフィリピンなどのASEAN域内の製造拠点へもキャストホイールを供給する予定。