フィッチ・レーティングスはこのほど、ホンダの外貨建て/円建て長期発行体デフォルト格付に対する格付アウトルックを「安定的」から「強含み」に変更した。
格付アウトルックの変更には、低迷する市場環境においても、ホンダが高い技術力や事業の効率性の高さによって良好なパフォーマンスを示すとともに、強力なキャッシュフロー生成能力によって財務の健全性も維持している点が反映されている。
ホンダの利益は米国市場への依存度が他社に比べて高く、低迷する米国経済によって悪影響を受けているが、同社の燃費のよいクルマに対する好調な需要は続いている。2008年6月には米国市場全体が8.1%の縮小を示したのに対し、ホンダは販売台数を13.8%伸ばした。
また、ホンダの人気車種である『アコード』、『シビック』、『フィット』、『CR-V』は、同社の売上全体の約7割を占めており、これが同社の高効率の事業運営を可能にしている。こうしたことから、フィッチは格付アウトルックを「強含み」に変更した。