日産自動車は21日、主力エンジン工場の一つである福島県のいわき工場の15周年と生産累計500万基を記念して、同工場内で式典を実施した。
式典には、佐藤雄平福島県知事や櫛田一男いわき市長も参加、日産の志賀俊之COOをはじめ、関係役員、従業員約500人が参加した。
同工場は、今年4月、操業開始以来14年3カ月で生産累計500万基を達成している。いわき工場は、1993年に建屋を竣工し、1994年1月に当時最新鋭の鋳造・加工・組立設備を備え、高い自動化率を達成したV型6気筒VQエンジン専用工場として操業を開始した。
2006年7月には、多品種の生産にもフレキシブルに対応できるNIMS(ニッサン・インテグレーテッド・マニュファクチャリング・システム)採用の最新鋭加工ラインを敷設した第2エンジン工場の操業を開始した。これにより、エンジン生産能力は操業当時の39万6000基から56万基に増強した。
同工場で生産しているVQエンジンは、排気量2.0リットルから3.7リットルまでのバリエーションで、『フーガ』や『スカイライン』など12車種に採用されている主力エンジン。これまで3回にわたって改良、2006年8月には第4世代となる「VQ-HR」エンジンを発表、2007年6月には最新のVVEL機構を備えた「VQ37VHR」エンジンの生産を開始した。
いわき工場には約900人の従業員が在籍している。福島県内の日産系ディーラーなどを含めると日産グループとして約2200人の雇用を創出している。また、同工場の福島県内企業からの部品等の購入額は、年間約35億円となっている。