【VW ティグアン 試乗】大きな声ではいえないけどね…岡本幸一郎

試乗記 国産車
【VW ティグアン 試乗】大きな声ではいえないけどね…岡本幸一郎
【VW ティグアン 試乗】大きな声ではいえないけどね…岡本幸一郎 全 4 枚 拡大写真

まず、360万円という価格設定に感心。絶対に400万円を超えると予想していたのに、非常に戦略的だ。BMW『X3』あたりと比べると買い得感が際立つ。VW『ティグアン』は国産上級SUVにとっちゃかなり脅威になるだろう。

ルックスが大人しすぎるという声もあるようだけど、このちょっと控えめな感じこそ、このクルマを選択肢として考える人にとっては魅力ポイントであるはず。控えめとはいっても、ちゃんとプチ・プレミアムSUVっぽい風格もあるし…。

そして、走りにも感心させられた。VWのことだから、そつなく仕上がっているだろうとは予想していたが、そのはるか上を行く洗練ぶりで、このカテゴリーのクルマとして理想的なフットワークを持っている。

直進性がよく、ハンドルを切ると穏やかにロールしつつ、極めて自然なヨーと出方と収まり方をして、動きが非常に素直。また、たっぷりストロークを確保したサスペンションのおかげで、タイヤが常にしっかりと路面に接していることを感じ取れる。

おかげで、大きな声ではいえないけど、伊豆方面の有料道路をスポーツカーなみのハイペースで走ることができたし、そのときに、重心が高く車体の重いSUVにありがちな恐怖感を感じることもなかった。

もうひとつ、ティグアンはDSGではなくATを搭載しているところも特筆すべき点。DSGが優れていることはよ〜くわかるけど、イージードライブという点では、やっぱりATにはかなわないことを再認識してしまった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

岡本幸一郎|モータージャーナリスト
ビデオマガジン「ベストモータリング」の制作、自動車専門誌の記者を経てフリーランスに転身。新車から中古車、カスタマイズ事情からモータースポーツ、軽自動車から輸入高級車まで、幅広い守備範囲を誇る。「プロのクルマ好き!」を自負し、常にユーザー目線に立った執筆を心がけている。

《岡本幸一郎》

岡本幸一郎

1968年、富山県生まれ。学習院大学を卒業後、自動車情報映像の制作や自動車専門誌の編集に携わったのち、フリーランスのモータージャーナリストとして活動。幅広く市販車の最新事情を網羅するとともに、これまでプライベートでもスポーツカーと高級セダンを中心に25台の愛車を乗り継いできた経験を活かし、ユーザー目線に立った視点をモットーに多方面に鋭意執筆中。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る