三菱重工業は、ターボチャージャーの増産に向けニチダイグループと資本・業務提携することで合意した。
三菱重工のタイの子会社がニチダイ子会社のニチダイプレシジョン(NPC)のタイ子会社ニチダイ(タイランド)の株式31.8%を取得するとともに、ニチダイグループが三菱重工にターボチャージャー部品を優先的に供給する契約を結ぶ。
ターボチャージャーの需要は、排ガス規制の広がりや、エンジンのダウンサイジングを背景に急増しており、三菱重工は小型ターボチャージャーの生産能力を2011年度までに年間690万台に倍増する計画だ。ターボチャージャー用部品の品質、納期およびコストの面で安定的に調達するため、ニチダイグループとの関係を強化する。
三菱重工はディーゼルエンジン用の可変容量ターボチャージャー(VGターボ)に使用する部品の供給をニチダイグループから受けている。三菱重工は、ターボチャージャーの生産拡大に向け、タイの首都バンコク近郊に全額出資の現地法人ミツビシ・ターボチャージャー・アジアを設立して新工場を建設中。これに連動してニチダイでは、ターボチャージャー部品の生産を行う全額出資子会社としてNPCと、NPCの全額出資によるタイ法人ニチダイ(タイランド)を設立した経緯がある。