1.8リットルターボとV6の3.2リットルという両極端のエンジンをラインナップしているが、動力性能は1.8のFF車で十分。軽快感がある。
とはいってもベストモデルの2.0リットルターボの投入が遅れているのは問題。ボディサイズもホイールベースで16.5cm、全長で12cm、幅は5.5cmも大きくなってしまったが、ユーザーとしては1.8mをオーバーした全幅は日本では不便なことが多い。しかもスペックほどに室内の大きさは変わっていない。
ラゲッジも容積は多くなったというが、ぼくの計測では奥行や幅は旧型とほとんど同じ。サイズアップの恩恵はリアシートの居住性だ。だから新型の『A4』はリアシートの使用頻度の多いユーザーにすすめたいクルマ、というのがぼくの評価だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
石川真禧照│自動車生活探検家
日刊自動車新聞社を経て1971年からフリーの自動車評論家。1982年、I.W.オフィースを設立、自動車を中心としたメディア活動を開始する。自動車を生活の道具として捉える評論を得意とし、「自動車生活探検家」を名乗る。08-09日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。