【COTY 選考コメント】トヨタの体質を変えていく…藤島知子

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【COTY 選考コメント】トヨタの体質を変えていく…藤島知子
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今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、「どのクルマが選ばれるのか分からない」と言われていただけあって、違った魅力をもつ個性的なクルマたちばかり。

大賞を選ぶさいは、選考委員が25点を10台の候補車のうち、5台に割り振るというものだが、種類の異なる魅力を天秤にかけることは、COTY一年生の私にはあまりに苦しく、投票用紙を前にして筆が進まなかった。

開票では最高評価の10点はさまざまなクルマに分散して会場はどよめきをみせていたものの、なかでも大賞を受賞したトヨタ『iQ』は、65人中40人もの選考委員が10点評価。2位以下を303票も引き離す圧倒的な勝利でiQが大賞を受賞した。

「トヨタ一、わがままなエンジニアに付いてきてくれたスタッフの皆さんに感謝したい」と語るチーフエンジニアの中島氏のコメントが印象的だったが、確かにその通りなのだろう。わずか3m未満の全長のクルマの超高効率パッケージを実現するために、超小型エアコンを一から作り直してみたり、大胆なデザイン、革新的なレイアウトといったチャレンジを実現するためには、社内でもきっと並々ならぬ壁があったに違いない。

今回のiQの受賞は、単にこのクルマが高効率で環境性能に優れ、安全面への配慮が行き届いたクルマ作りが評価されたというだけでなく、突出した個性が足りなかったトヨタのクルマ作りの体質そのものを、変えていくだけのきっかけになるのかもしれない。

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに参戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参戦。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得。現在はクルマの楽しさを少しでも多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、ウェブ媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線という両方向からカーライフ全般をサポートしている。

《藤島知子》

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