警察庁が4日発表した道路交通法施行令は、「悪質・危険運転者対策」とともに「高齢運転者対策」も強化する。
75歳以上の運転免許更新に認知機能検査を導入する。
免許更新時に認知機能検査を受けた高齢運転者の中で、検査結果が一定の基準に当てはまる運転者を対象として、専門医による臨時適正検査(診断)を実施する。
臨時適正検査を受ける義務が生じる高齢運転者は、更新期間満了日の1年前からさかのぼって次回の更新までに「基準行為」となる交通違反があった人だ。
「基準行為」とは認知機能が低下した場合に起こしやすい行為のことで、以下のような違反が含まれる。この政令改正の中で定める。
信号無視、通行禁止違反、右側通行などの通行区分違反、通行帯違反、進路変更禁止違反、転回・後退等禁止違反、踏切不停止、遮断踏切立入り、一時不停止、交差点優先車妨害など15の行為。
また、高齢者講習手数料も改定。70 - 74歳の運転者は、現行より350円引き下げられ5800円に。75歳以上は高齢者講習(5350円)に認知機能検査料(650円)が加算され6000円になる。
この改正案についても、5日から2009年1月3日までメールや文書で意見を求める。改正施行令は09年6月1日から実施を予定する。