ホンダが4日に発表した新型『アコードツアラー』の登場は、海外のワゴンユーザーの環境変化やニーズに対応しているという背景がある。ワゴンからアコードツアラーと名を変えた理由を、自分たちの買い物のスタイルを思い浮かべながら考えてみてほしい。
本田技研工業・四輪開発本部の鈴木謙三氏は、「世界のデリバリーシステムというようなものがしっかりしてきている。それから24時間営業のお店などがあちこちにできてくる。そうすると、一週間ぶんの生活用品や食料品とか、欧州だと例えばワインだとか、それらをいっぺんに買ってクルマに積んで自宅に持ち帰るというスタイルがすごく少なくなってきた。今は(モノが)なくなったら買いに行くとか、毎日に仕事から帰ってきたあとに買い物に行くとか」
「国内と海外の市場のニーズをバランスよく組み合わせて生まれたのがアコードツアラーだ」と鈴木氏。ツアラーはセダンよりも生活環境の変化とニーズを敏感にとらえているのかもしれない。
ラゲッジスペース空間は単にモノを運ぶためのスペースではなく、自由な時間を得た余裕のある人たちに、上質・快適な旅行・移動空間のための余裕を与えている。