フォルクスワーゲンが着々と進めている、「ガソリン直噴+ツイン過給」エンジンとツインクラッチ・トランスミッション(DSG)戦略。2008年には、第2弾と呼べるシングル過給+7速乾式クラッチDSGがリリースされたが、今度は第3弾とも言えるツイン過給+7速乾式DSGが発表された。
この組み合わせが、『ジェッタ』と『ゴルフ・ヴァリアント』に搭載された。160馬力を発生するツイン過給エンジンに、これまでより1速多い7速DSGを組み合わせてあるので、十分以上の動力性能を引き出している。燃費の向上も確実に見込める。よく粘るサスペンションは乗り心地も優しい。
ゴルフ・ヴァリアントに較べて、ジェッタの方がやや静粛性が高かった。車内と荷室も広く、使いやすい。燃費が良く、使いやすいセダン。長く乗り続けるほど、価値が増してくるだろう。
質実剛健&実質重視。ボディカラーやインテリアの造形に、もう少し洒落っ気があっても良かったかも。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★★☆
金子浩久|モータリングライター
1961年東京生まれ。著書に、『10年10万キロストーリー』、『セナと日本人』、『地球自動車旅行』、『ニッポン・ミニ・ストーリー』、『レクサスのジレンマ』、『力説自動車』(共著)などがある。