気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。
2008年12月19日付
●日銀、量的緩和実施へ、最終調整(読売・1面)
●車8社221万台減産、従業員削減1万人(読売・10面)
●第一交通、タクシー運転手6000人募集(読売・10面)
●縮む新車市場、雇用不安追い打ち(朝日・12面)
●資金確保、ビッグ3躍起、にじむ政府支援頼み(朝日・13面)
●シャープに課徴金2.6億円、DS液晶カルテル、日立系は免除(朝日・39面)
●日米自動車苦境、金融危機で低迷に拍車(毎日・13面)
●パナソニックとゴールドマン合意、三洋子会社化が決着(産経・11面)
●GM、合併交渉を否定、クライスラー全30工場1か月停止(産経・11面)
●ガソリン乱高下GS廃業(産経・23面)
●トヨタ通期赤字転落へ、単体営業損益円高加速追い打ち、半世紀ぶり、苦境鮮明に(東京・1面)
●31年ぶり500万台割れへ、回復望めぬ新車販売、ハイブリッドも伸びず(東京・8面)
●自動車不況、長引く恐れ、減産、世界で加速(日経・3面)
ひとくちコメント
日本自動車工業会が2009年の軽自動車を含む国内新車販売台数を前年比4.9%減の486万台になるとの需要見通しを発表した。500万台割れは、1978年以来31年ぶりの低水準という。
18日付の各紙夕刊で「新車販売500万台割れ」を速報。きょうの日経なども「自動車不況、長引く恐れ」と業界の反応などを取り上げた記事を掲載している。この486万台の内訳は軽自動車を除く新車が6.9%減の300万7100台、軽は1.6%減の185万3000台と予測。
だが、日経によると、販売の一線はさらに悲観的で「実際には450万台にも届かないのでは」(トヨタ系販売会社)とのコメントを掲載。毎日も「足元の下落率ははるかに大きく、08、09年の販売台数が自工会予想をさらに下回る可能性もある」と指摘している。
筆者も同感であり、「底が見えない」未曾有の不況に加え、自動車各社は金融危機とは関係なくこれまで海外シフトに追われて、国内の「若者の車離れ」などに歯止めをかけるような具体策を示さなかったツケも大きい。「売れない」と嘆くばかりでなく、今こそ、クルマの利便性、楽しみ方を業界が一丸となってアピールするべきだろう。