【ASV-4】標準化すべきところ、メーカーの創意工夫を活かすところ…線引きは?

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【ASV-4】標準化すべきところ、メーカーの創意工夫を活かすところ…線引きは?
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今回のASV-4公道実証実験では30台の車両が参加しているが、車載器(沖電気製)以外の部分では各社がそれぞれ独自の技術を用いていた。どのように接近車両を見分けてアラートを出すか、またアラートはナビ画面上かそれとも別に設置されたモニターでだすのか、またそのタイミングは…等々、機能やUIの仕様統一化の可能性はあるのか。

ASVの仕様標準化について、国土交通省自動車交通局の先進技術推進官、鈴木延昌氏は「不特定多数のクルマ同士で通信をしていくわけだから、当然一定の標準化は必要。だがこのような先進技術はメーカーの創意工夫が発揮される場でもあるので、統一化する部分/しない部分の線引きを慎重に決めていく。識者の知見も得ながらASV検討会で議論を進めていく」と説明する。

マツダ技術研究所主幹研究員の山本雅史氏は「具体的な技術については、競争領域でもあるので、他メーカーとの密接な交流はできていないのが現状」という。しかし「車車間通信システムを導入することでどれだけ事故の低減に貢献するのか、という検証についてはメーカー同士で解析していこうという方向で進んでいる」(山本氏)。

UI面についても「普及段階では通信機を搭載しているクルマと搭載していないクルマが混在することになる。そのなかでどれだけ情報を取捨選択してドライバーに情報を伝えるか。ドライバーに誤解を与えない、あるいはシステムを過信させないインタフェース作りという点で、メーカー間である程度の枠組みをつくる必要はある」(山本氏)という認識を示した。

車車間通信の実用化は、来年2010年からとされている。厳しい経済情勢の中で研究開発費は絞られる傾向にあり、メーカー単独での開発は負担が重い。早期普及のためには、メーカー間での技術共有は必須だろう。

《北島友和》

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