これまで、シトロエン『C4』の上級グレード「エクスクルーシブ」には2リットルエンジンが設定されていたが、マイナーチェンジモデルでは、エクスクルーシブは新開発の1.6リットルターボエンジンが搭載される。
このエンジンは、プジョー・シトロエングループとBMWが共同開発したもので、すでにプジョー『308』に採用されているものと共通のスペックとなっている。
排気量を2リットルから1.6リットルへと大幅にダウンサイズしたこともあり、最高出力は3psダウンの140PSとなってはいるが、最大トルクに関しては従来の2リットルを3.7kgmも上回る24.5kgmを発揮する。
プジョー・シトロエンジャポン広報部の吉田訓啓さんは「新しいC4のエクスクルーシブに搭載された1.6リットル直噴ターボエンジンは従来の2リットル対し約20%ものトルクアップに成功しています。幅広い領域で高トルクを発揮してくれる直噴ターボを採用しているので、より余裕のある走りを体感していただけると思います」
「価格は従来の2リットルに比べて9万円アップしていますが、今まで10万円のオプションだったパノラミックガラスルーフを標準装備といたしましたので、性能アップしたエンジンを搭載しながらも、お買い得感は高まっています」とコメント。
実際に1.6リットルターボを搭載したC4「1.6Tエクスクルーシブ」の走りは、従来の2リットルよりも大幅に余裕を増している。このパワーユニットはターボではあるが、わずか1400rpmから最大トルクを発揮してくれるのでスムーズに力強いトルクが立ち上がり、排気量以上の力感を与えてくれるのだ。
音や振動面に関しても上手く抑えられており、シトロエンらしい快適性の高さが維持されているのも美点。10・15モード燃費に関しては0.2km/リットルほど悪くはなっているが、低回転域を多用して走れるので、実用燃費では2リットルと同等か、それ以上を実現できそうだ。
今までのC4は、プジョー車に比べてパワートレインで見劣りしていたが、今回のマイナーチェンジにより、動力性能面でのハンデはなくなったので、クルマの方向性やデザインで選べるようになったのが嬉しい。