NEXCO東日本高速道路は20日午後3時、神奈川県三浦半島の中央部を縦断する「横浜横須賀道路」(通称:横横道路)の最終区間となっていた、横須賀市の佐原ICと馬堀海岸IC間4.3kmを開通した。事業費は約750億円。
横浜横須賀道路は、1979年12月に横浜市内の日野-朝比奈間が開通して以来、順次半島南部に向ってルートを延伸。東京湾岸沿いを走る国道16号線や相模湾寄りの国道134線の渋滞緩和に役立ってきた。今回最終区間の開通により、横須賀市はじめ周辺地域の利便性向上とともに、国道16号線と直接つながったことで、三浦半島南部の観光活性化が見込まれている。なお開通区間は“暫定2車線区間”となっている。
横浜新道や首都高速狩場線とつながる横横道路は、三浦半島中央部を抜けるルートとして、通勤やビジネスのみならず半島観光のルートにも利用されている。新開通区間では水はけや騒音対策に配慮した高規格舗装が施される。これまでの開通区間は比較的人家の少ない区間であったが、今回は横須賀市内の市街地や住宅街を高架やトンネルで通過する区間のため、防音対策も実施されている。
今回の開通による効果は神奈川県庁から観音崎までが、佐原ICまでのときより約8分短縮されて約45分に。国道16号線利用ともくらべると約50分も短縮される。さらに観音崎を中心にした観光エリアへのアクセスも便利になり、観音崎灯台や横須賀美術館、釣りや磯遊びなど、シーサイドエリアならではの行楽が楽しめる。
通行料金は、狩場ICから馬堀海岸ICまで、普通車が1400円(軽自動車は1150円)。さらにETC早朝夜間割引料金だと、普通車が700円(軽自動車は600円)。また3月28日からの土日祝日のETC料金割引制度に応えるべく、同日からゴールデンウィークの5月6日まで開通区間をETCで利用したユーザーに、マイレージポイントがプレゼントされる。
また開通にあわせて周辺エリアでは様々な企画もスタート。横横道路終点から5-6分の至近にある観音崎京急ホテルでは、横横道路全線開通キャンペーンとして、1泊2食付通常17000円からの“浜木綿プラン”を、平日限定特別料金として1名14545円(ヨコヨコの意味・税、サービス料込み)を設定。これに京急油壺マリンパーク入園券と無料駐車券をプレゼント。さらに抽選でクオカード(1000円分)がその場でプレゼントされる特典も用意されている。また敷地内にはSPASSOがあり、浦賀水道を行き交う船を眺めなら楽しむ露天風呂も備わる。
これからが見ごろの桜や心地よい海風が吹く国道16号線との交差点付近には、シーサイドロードらしいヤシの木が植えられるなど、三浦半島ドライブの楽しさがこの横横道路全通で膨らみそうだ