富士スピードウェイで4・5日、フォーミュラ・ニッポンの09年シーズンの開幕戦が開催された。LAWSON TEAM IMPULの2号車に乗る06年王者ブノワ・トレルイエが2年ぶりの勝利を挙げた。
今シーズンは経費削減のため、テストは開幕前の合同テスト2回のみという取り決め。しかし、降雪などで予定した日数を確保できず、新シャシーFN09のセットアップはどのチームも完全でない状況で開幕戦を迎えることとなった。
そんな中、予選では、星野一義氏のふたつ目のチーム「ahead TEAM IMPUL」(監督:黒澤琢弥)から出場している、08年ルーキー・オブ・ザ・イヤーの平手晃平(20号車)がポールをゲット。2番手にはDOCOMO TEAM DANDELION RACINGに移籍した伊沢拓也(41号車)が着け、2年生選手がフロントローに並んだ。
決勝は55周。ポールtoウィンによる平手の2勝目が期待されたが、スタートに失敗し、1コーナーを6位通過と出遅れてしまう。一方、確実にスタートを決めたのは伊沢。トレルイエ、NAKAJIMA RACINGのロイック・デュバル(31号車)、トレルイエのチームメイトの07・08王者松田次生(1号車)、PETRONAS TEAM TOM'Sのアンドレ・ロッテラー(36号車)らを従え、堂々たる走りで逃げていく。
トップ集団で変化があったのは16周目。エンジン回転数を400回転上げられるオーバーテイクボタンを使用して松田に迫ったロッテラーが、1コーナーを抜けたところで接触。松田が宙に舞ってコースアウト、リタイアとなった。ロッテラーも15秒ペナルティに。
トップ交代は、義務づけられているタイヤ交換がきっかけとなった。32周目にトレルイエ、それを見て翌周に伊沢が入るが、伊沢はピットアウト直後の1コーナーでオーバーラン。これでトレルイエに追いつかれ、35周目の1コーナーでトレルイエがパスに成功した。その後、伊沢がタイヤ交換前後のスパートで2番手までに復帰した平手やデュバルと2番手争いを展開したこともあり、トレルイエは大幅なリードを築き、余裕でトップチェッカー。07年開幕戦以来の勝利となった。
第2戦は、5月16・17日に鈴鹿サーキットで開催。