北米日産は7日、新型『370Zロードスター』(日本名『フェアレディZロードスター』)をメディア向けイベントで初公開した。約20秒で開閉できる電動ソフトトップを採用。北米では今夏から販売がスタートする。
ソフトトップはラッチの解除を含めて、フルオート式。センターコンソールのスイッチを押せば、約20秒で開閉作業は完了する。さらに新型は、運転席側ドアハンドルにもトップの開閉ボタンを設け、車外からも開閉操作ができるようにした。
ファブリック製ソフトトップは、インナーライナー付きで、優れた遮音効果を発揮。ガラス製リアウインドウは、現行型よりも面積を拡大し、後方視界を高めた。キャビン後方には、Zのロゴ入りガラス製ウインドディフレクターを装備。高速走行時の風の巻き込みを低減する。オープン化に伴って、Aピラーとサイドシルには補強材が入れられ、ボディ剛性の引き上げが図られている。
エンジンはクーペと共通のVQ37VHR型3.7リットルV6。北米仕様は最大出力332ps/7000rpm、最大トルク37.3kgm/5200rpmを発生する。現行の3.5リットルと比較すると、26ps、0.3kgmパワフルだ。
トランスミッションもクーペ同様、6速MTとパドルシフト付き7速ATを設定。6速MTには「シンクロレブマッチ」システムが採用された。これはオプションの「スポーツパッケージ」に用意。ボタンを押せばレブマッチモードとなり、シフトチェンジでクラッチを踏んだタイミングに合わせて、エンジン回転数を合わせてくれる。
ボディサイズは全長4244mm、全幅1849mmで、現行よりも70mm短く、33mmワイド。ホイールベースは2549mmで、現行よりも100mm短い。ボンネット、ドア、トランクをアルミ化し、約40kgの軽量化を達成したこともあり、高い運動性能を実現しているという。クーペと同じく、サスペンションは前ダブルウイッシュボーン、後ろ4リンク。タイヤサイズは前225/50R18、後ろ245/45R18だ。
北米でのグレード展開は、「370Zロードスター」と「370Zツーリングロードスター」の2種類。ツーリングはBOSE製8スピーカーオーディオ、XMサテライトラジオ、Bluetoothハンズフリーフォン、アルミ製ペダルを専用装備する。さらにシートは、ネットクロスとレザーの組み合わせとなる。これはクーペにはないロードスター専用アイテムで、ヒーター&クーラー機能が付くのが特徴だ。
370Zツーリングロードスターには、「スポーツパッケージ」と「ナビゲーションパッケージ」の2種類のオプションを用意。スポーツパッケージはタイヤサイズが前245/40R19、後ろ275/35R19となり、レイズ製の軽量アルミホイールを履く。さらに、強化ブレーキとビスカスLSDも奢られる。6速MTにはシンクロレブマッチが付く。
新型370Zロードスターは、8日に開幕するニューヨークモーターショーに展示された後、北米では今夏から販売開始。日本発売も楽しみな1台だ。