VWの新世代コンパクト…up!コンセプトの市販決定

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VWの新世代コンパクト…up!コンセプトの市販決定
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フォルクスワーゲンは22日、『ニュースモールファミリー』(仮称)の生産を2011年、スロバキアで開始すると発表した。2007年に初公開されたコンセプトカー『up!』シリーズが、いよいよ量産に移される。

up!シリーズは、フォルクスワーゲンの次世代コンパクトの姿を提案するコンセプトカーとして企画。最初の1台は、2007年9月のフランクフルトモーターショーにup!のネーミングで出品された。

3ドアのup!のボディサイズは、全長3450×全幅1630×全高1500mm。『ルポ』(全長3525×全幅1640×全高1465mm)よりも、ひと回り小さいコンパクトボディだ。あの『ビートル』以来というリアエンジン方式を採用することで、フロントノーズを短縮し、小型ボディに大人4名が乗車できる室内空間を実現した。

2007年10月の東京モーターショーでは、up!シリーズ第2弾、『space up!』が登場。リアエンジンレイアウトは踏襲しながら、サイドとリアに観音開きドアを備えた6ドアのコンパクトカーを提案した。ボディサイズはup!よりも若干大型化したが、それでも全長3680×全幅1630×全高1540mmと小さい。

up!シリーズ第3弾、『space up! blue』は、2007年11月のロサンゼルスモーターショーに出現。space up!のボディに燃料電池を搭載したEVで、ゼロエミッションを可能にした。こうしてフォルクスワーゲンは、up!シリーズの柔軟な発展性をアピールして見せたのだ。

このup!シリーズの考え方を具体化したニュースモールファミリーが、ついに市販される。フォルクスワーゲンの発表によると、同車は3ドアと5ドアの2ボディがあり、VWブランドだけでなく、セアトとシュコダからも発売。生産はスロバキアのBratislava工場で、2011年初頭にスタートするという。

フォルクスワーゲンのマルティン・ヴィンターコルン会長は、「スロバキア工場はニュースモールファミリーの生産に適したフレキシブル性を備えている」と、同工場の生産性を高く評価。今後、総額3億800万ユーロ(約395億円)を同工場に投資し、生産ラインを拡張する方針だ。

スロバキア工場では現在、フォルクスワーゲン『トゥアレグ』、ポルシェ『カイエン』、アウディ『Q7』のSUV 3モデルと、シュコダ『オクタヴィア』を生産中。ニュースモールファミリーは約1500名の追加雇用を創出し、同工場の生産台数は年間約40万台へ拡大する。

欧州トップメーカーのフォルクスワーゲンが開発する小型車だけに、『ゴルフ』や『ポロ』などで培われたノウハウがフルに注入されるはず。また、「ブルーモーション」に代表されるクリーンディーゼル技術も導入されるだろう。2011年にデビューするニュースモールファミリーは、高い環境性能と実用性を備えた革新的コンパクトカーになりそうだ。

《森脇稔》

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