出光興産は、ビスフェノールAを値上げすると発表した。
価格改定幅は5月18日納入分から1kg当たり38円値上げする。
ビスフェノールAの主要原料であるベンゼンの価格は、ベンゼン誘導品の需要が東アジアを中心に堅調に推移しており、4月以降はメーカー各社の定修時期も重なり、急速に上昇している。ベンゼンのアジア市況は、1 - 3月の1t当たり350ドルから、足元600ドルレベルまで大幅に上昇している。また、国産ナフサ価格は、1 - 3月期の1キロリットル当たり2万7000円台から、4 - 6月期には1キロリットルあたり3万3000円以上の大幅な上昇が見込まれる。さらには原油価格の上昇に伴う用役費の増加もコストアップ要因となっている。
同社では原料および用役費の高騰に伴うコストアップの吸収は、自助努力の限界を超えており、供給責任を果たすためには、価格転嫁に踏み切らざる得ない状況と判断したとしている。