新明和、消防飛行艇を開発中---放水試験をJAXA風洞で実施

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新明和、消防飛行艇を開発中---放水試験をJAXA風洞で実施
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新明和工業は14日、開発中の消防飛行艇について、2008年度に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の風洞で行なった模型による水の投下試験の概略を発表した。

新明和工業は、2007年から宇宙航空研究開発機構(JAXA)および日本航空機開発協会(JADC)と共同で、飛行艇を消防機に活用する際に必要となる技術開発を行なっている。

飛行艇を活用した空中からの消火活動は、一度に搭載できる水量が他の消防機と比べて多いことや、着水滑走により短時間で大量の取水が可能なことが特長だ。

新明和工業は、防衛省との契約に基づき同社が製造する「US-2型救難飛行艇」の消防機への転用について検討している。今回の風洞放水実験は、これまでの検討内容を具体化させる中で、JAXAおよびJADCに協力を得て実施することになったもの。試験の模様は、JAXA発行の『航空プログラムニュース』で取り上げられている。

東京都調布市にあるJAXAの6.5m×5.5m(断面高さ×幅)低速風洞に飛行艇の胴体模型を設置し、様々な風速や高さの条件下で模型から水を投下した。水の落下分布計測や高速度カメラを使った水塊の分裂状況の観察、PIV(粒子画像流速測定法)技術を応用した水滴の速度分布計測を行なった。

今後は、これらの試験データをもとに数値解析手法を確立し、飛行艇から放水した水がどのように散布されるのかを予測し、より効率的に消火活動を行うための条件の絞り込みを行なう。

併せて、火災上空を飛行する機体の安全性の確保や、消火ポイントの気候条件等による変化に対応するための技術的課題も検討していく。さらに並行して、消防飛行艇を実用化する上で必要な諸々の課題(運用スキーム、生産体制、コスト等)の解決に取り組んでいく。

《高木啓》

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