GM、マイルドハイブリッド廃止へ…シボレーとサターン

自動車 ビジネス 企業動向
GM、マイルドハイブリッド廃止へ…シボレーとサターン
GM、マイルドハイブリッド廃止へ…シボレーとサターン 全 10 枚 拡大写真

GMは2009年モデルをもって、シボレー『マリブ・ハイブリッド』とサターン『オーラ・ハイブリッド』『ビュー・ハイブリッド』を廃止することを明らかにした。

これら3台は、2006年にGM(モーターやインバーターは日立製)が開発した「BAS」(ベルト・オルタネーター・スターター)システムを搭載。BASは、いわゆるマイルドハイブリッド方式で、定格電圧36Vのバッテリーと小出力モーターが、発進時のみエンジンをアシストする簡易ハイブリッドだった。

マイルドハイブリッドは、トヨタ『プリウス』などのフルハイブリッドと比較して、劇的な燃費改善効果が期待できない。例えば、マリブ・ハイブリッドの米国EPA燃費は市街地11.1km/リットル、高速14.5km/リットル。これはマリブの4気筒ガソリン車の市街地9.4km/リットル、高速14km/リットルと大差ない。

そんな事情からGMは、マリブ・ハイブリッドと、ペンスキーへの売却が決まったサターンブランドのハイブリッド2車について、2010年モデルには設定しないことを決定した。

トヨタも2001年、『クラウン』に「マイルドハイブリッド」を設定するが、現在は燃費改善効果が大きいフルハイブリッドに移行している。マイルドハイブリッド廃止は、時代の趨勢といえるかもしれない。

しかし、GMは2008年3月のジュネーブモーターショーで、新しいBASを発表。コンセプトカーのサーブ『9-Xバイオパワーハイブリッド』に搭載した。新BASは、2次電池にリチウムイオンバッテリーを採用するなどして、燃費性能を大きく向上させている。

GMは新BAS搭載車を2010年に市販し、年間10万台規模で販売したい考え。2009年モデルでいったん姿を消すBASだが、1年後には起死回生の復活を遂げそうだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
  3. 快進撃のヤマハ、次は「親しみやすいスーパースポーツ」で勝負!?「鈴鹿8耐2025」注目の1台
  4. 日本初のクルマ専用「除湿剤」が登場、最長180日間快適に
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る