6月13日・14日に開催されるポルシェ カレラカップジャパン(以下PCCJ)は富士スピードウェイで連日開催となる。破竹の3連勝で勢いに乗るゼッケン8清水康弘選手(クラスA)を誰が止めるかに注目が集まった。
13日の第4戦、午前中におこなわれた予選では、清水選手がただ一人1分46秒を切る1分45秒457でポールポジションを獲得。コンマ613秒遅れでゼッケン92の中村嘉宏選手(クラスB)、つづいてゼッケン15の神取彦一郎選手が入る。
午後の決勝は、気温24度、路面温度45度。タイヤマネジメントには気を遣うコンディションだ。スタートは大きな混乱もなく第1コーナーをクリア。ゼッケン8清水選手の独走が予想されていたが、2番手グリッドでスタートしたゼッケン92の中村選手が気迫の走りで清水選手を追撃する。その後方では、ゼッケン15神取選手以下の7台がダンゴ状態で続いく。
レース中盤の11周目、均衡状態が破られる。神取選手が第1コーナーで痛恨のオーバーラン。これに乗じてゼッケン6中山良明選手(クラスA)、PCCJ若手育成プログラムから参戦してGARMIN PORSCHEを駆るゼッケン88塙翔選手が順位を上げる。その後中山選手と塙選手は激しい3位争いを展開するが、同じ11周目の13コーナー、中山選手がわずかに失速、この隙を見逃さなかった塙選手は中山選手をかわし3位に浮上した。
上位陣は、清水選手が序盤からの中盤にかけての中山選手の猛攻をしのぎきり、レース後半は独走態勢。7秒以上の差を築いてチェッカーを受けた。清水選手はこれで初戦からの4連勝を達成した。2位中山選手、3位塙選手と続いた。
翌14日、12:30決勝スタートの第5戦。天候は曇りだが、予報では雨。スターティンググリッドは前日第4戦のベストラップ順。ポールは前日のウィナーで、1分45秒576のファステストを記録したゼッケン8の清水選手。その横は前日2位のゼッケン92中村選手、3位にゼッケン88塙選手で、上位陣は4戦のほぼ決勝順位と同じような顔ぶれとなった。
フォーメーションラップを終え、いよいよスタート。各車一斉にダッシュをかけるが、上位陣に順位の変化はなし。トップにゼッケン8清水選手、さらにゼッケン92中村選手、ゼッケン88塙選手と続く。その後方4位にはゼッケン21一ツ山康選手、そして予選9番手から好スタートを切ったゼッケン3世戸竜児選手が5位につけた。
その後はトップを走る清水選手と中村選手の2台が後続のマシンを徐々に引き離しマッチレースの様相を呈し始める。この2台の争いに、ゼッケン88塙選手はついて行くことができない。4週目、中団グループで争っていたゼッケン15神取選手とゼッケン3世戸選手が接触しスピン。神取選手は残念ながらリタイアとなった。
レース中盤に差し掛かるとトップ争いは緊張感を増していく。中村選手が徐々に清水選手の背後に迫るが、追い抜くまでには至らない。清水選手もプッシュを続け、中村選手につけいる隙を与えない。
清水選手は中村選手の猛攻をしのぎきり、トップででチェッカー。開幕からの連勝を5に伸ばした。レースを盛り上げた中村選手が2位、続いて塙選手が3位に入った。
今回の富士ラウンドでPCCJ2009シリーズは前半戦が終了。ポイントランキングは、クラスAが全勝で100ポイントに伸ばしたゼッケン8清水選手がトップ。ゼッケン92中村選手が18ポイント差の82で2位につける。3位・4位にはゼッケン13吉田選手とゼッケン88塙選手が69ポイントで並んでいる。クラスBは、高い安定感でポイントを重ねてきたゼッケン16マイケル・キム選手が94ポイントでトップをキープ。
しばらくのインターバルを挟み、次なる第6戦/7戦の舞台は7月25日/26日、スポーツランド菅生だ。清水選手の独走が続くのか、中村選手や塙選手がこれを阻むのか、注目される。