【カーナビガイド '09 開発者インタビュー】「最も要求の厳しい日本ユーザーのために」…カロッツェリア サイバーナビ AVIC-VH9900

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
【カーナビガイド '09 開発者インタビュー】「最も要求の厳しい日本ユーザーのために」…カロッツェリア サイバーナビ AVIC-VH9900
【カーナビガイド '09 開発者インタビュー】「最も要求の厳しい日本ユーザーのために」…カロッツェリア サイバーナビ AVIC-VH9900 全 18 枚 拡大写真

サイバーナビならではの“ルートの味”を出す

----:このような取材では、ケータイナビからPND、フルナビに至るまでさまざまなカーナビを使い比べるのですが、サイバーナビの選ぶ道は他のブランドが出すルートとは違う印象があります。カロッツェリアは、独自のルートの“味”というか“質”を追求しているように思えてなりません。

枝久保:ルートの“質”にこだわるというのはスマートループ以前からわれわれが取り組んでいたものです。ですが、今回のスマートループ渋滞情報の導入で、よりサイバーナビらしいルートを出せるようになりました。

----:サイバーは、渋滞情報を反映したルートの更新や、案内のタイミングが絶妙で、ドライバーがナビとコミュニケーションを取りながら運転している感覚を覚えます。ナビとお互いに信頼関係で結ばれる感があります。

◆リアルタイム地図更新で開通直後からルート案内が可能に

----:今回、リアルタイム地図更新にも対応しました。その仕組みについて、お聞かせください。

田中:リアルタイム地図更新は、08モデルのリリース時から公言していたものを、09モデルで実現したというかたちです。サイバーナビでは半年に1回のタイムスパンで3年間計5回全データ更新を無償で実施しますが、新規道路が開通すればすぐに使いたい、というニーズにお応えします。リルタイム地図更新では、事前に開通情報が予測できている情報を予め埋め込んでおき、開通日時情報を確認した上で開通日に地図に反映させます。なお、地図データの無償提供は、リビングキットを使用して自宅のPCからアップロードする方法でスマートループに参加していただくことが条件になります。

----:エアーナビに引き続いてガソリン価格の表示も可能になりましたね。

田中:基本的にはエアーナビの「ガススタ価格情報検索」と同じ仕組みを利用していますが、サイバーナビに搭載させるに当たって、通信のパフォーマンスなどを考慮した結果、自車半径16km以内のガソリンスタンドのガソリン価格順のソート(最安順表示)を可能としました。もちろん、ブランド別や距離順のソートも可能です。オレンジが24時間以内、ブルーが1週間以内、白が8日以上というように文字色の違いによって情報の鮮度を示しています。ガソリンスタンドの詳細情報画面では、セルフ/フルサービスの区分や営業時間なども確認できます。

----:従来のモデルで対応していた駐車場の満空情報に加えて、リアルタイム地図更新やガススタ価格情報など、オンラインコンテンツの充実も09サイバーの特徴と言えそうですね。先ほどリビングキットの話がでましたが、PC連携機能についてお聞かせください。

田中:サイバーナビのブレインユニットをリビングキットを用いてPCとつなぐ際に利用するパソコンリンクソフトが『ナビスタジオ』です。昨年バージョンが3になって、6ルート詳細表示やルート情報の転送に対応するなど、使い勝手を向上させました。地図や検索データはブレインユニットから引き出しますので、サイバーナビで見る地図とナビスタジオで見る地図と同じものです。また、探索エンジンもナビ用のものを移植しています。ナビスタジオで引くルートとサイバーナビ本体で引くルートはほとんど同じものが出てきます。ナビとPC向けサービスでルートを引くところは他にもありますが、ナビとPCで同じルートが引けるのは少ないのです。

----:09サイバーの登場に当たって、ナビスタジオ(ランチャーアプリおよびアップデートマネージャーアプリ)のバージョンも変わりましたね。

田中:リアルタイム道路データ更新など09モデルの機能に最適化しましたので、バージョンを3.1としています。

◆もっとも厳しいユーザーに向けた最高のナビ

----:では最後に、09サイバーナビに対する思いと見どころをお聞かせください。

枝久保:冒頭に申し上げた通り、09モデルは音質面で大幅な改良を加えています。店頭デモや小音量再生といった環境でも十分効果が実感できます。カーナビの平均価格は年々値段が下がってはいますが、サイバーナビについてはその投資に見合うだけの価値を提供できるものと自信を持っています。

田中:スマートループ渋滞情報の拡充にリアルタイム地図更新、そしてガススタ価格情報追加など、スマートループで表現できることが増えてきました。今後もどこまで盛り込めるかをとことん追求したいと思います。

枝久保:世界でもっともナビ機能への要求度が高いマーケットが日本です。目の肥えたユーザーが多い日本で、サイバーナビはおかげさまで憧れのブランドとして認知していただけるまでに成長してきました。だからこそ、私たちは最高のものを作る義務があると考えています。機能の多さだけではなく、実用に即した頂点のナビゲーションの実力をぜひ体感いただきたいと思います。

《聞き手 三浦和也》

  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《まとめ・構成 北島友和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
  4. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  5. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る