ホンダの近藤広一副社長は8日、低迷が続く北米の新車市場について「回復の手応えがつかめる状況にない」と、厳しい見方を示した。都内のホテルで開いた伊東孝紳社長の披露パーティーで記者団に語った。
近藤副社長は、最近の需要動向について日本は「減税や補助金の効果が出てきており、計画を若干上回るレベルになってきた」と評価した。ホンダはハイブリッド車の『インサイト』効果もあって、国内では前年比での減少幅を着実に縮小している。
ただ、年率1000万台を割り込むレベルに低迷する米国は、「回復の兆しがなかなか見えてこない」と述べた。そのうえで「北米市場の展望ができないと、自動車メーカーは(業績回復への)絵が描きづらい」と語った。
一方で4 - 6月期については、為替レートも期首の予想レベルで推移していることなどから、おおむね想定の範囲で推移しているとの見方を示した。