カロッツェリア・ベルトーネ、フィアットが取得か

自動車 ビジネス 企業動向
カロッツェリア・ベルトーネ、フィアットが取得か
カロッツェリア・ベルトーネ、フィアットが取得か 全 5 枚 拡大写真
イタリアの車体メーカー、カロッツェリア・ベルトーネを、フィアットが取得する計画があることが判明した。イタリアの複数メディアが14日、関係者の話として伝えたもので、早ければ16日までに公式発表が行なわれる見込みだ。

カロッツェリア・ベルトーネは2000年以降、オペル一部車種の受託生産などで急速な拡大路線を辿った。しかし、その後の相次ぐ生産契約打ち切りで、2005年から経営が悪化した。2007年末から経営再建案が模索されたが、その過程で計画倒産疑惑が浮上。

それを受けて2008年2月から、トリノの裁判所に管理下による経営委員会のもと、再建が進められてきた。現在も1137名の従業員を擁している。

そうした交渉のなかで、これまでに新出資者として、トリノの実業家ドメニコ・レヴィーリオ、元テレコム・イタリア幹部のジャンドメニコ・ロッシニョーロ、元オーナーの未亡人リッリ・ベルトーネのほか、中国企業の名前も挙がってきた。

フィアットとは1990年代まで初代『プント・カブリオ』の受託生産などで良好な関係を保っていた。だが2003年のアルファロメオ『GT』では、ベルトーネのデザイン部門の作品にもかかわらず、カロッツェリア・ベルトーネの期待に反してフィアットは南部ポミリアーノ・ダルコの自社工場で生産することを決定。ぎくしゃくした関係になっていた。

そうした状況から一転して、フィアットがベルトーネを取得する可能性との報道に、イタリア金属労連(FIOM)も好意的な見解を示している。

なお、今回話題の中心となっているカロッツェリア・ベルトーネは、ベルトーネグループの車体製造部門。リッリ・ベルトーネの娘マリー-ジャンヌが経営するデザイン会社スティーレ・ベルトーネは、堅調で安定した経営を続けている。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「妄想が現実になった」トヨタがAE86のエンジン部品を発売へ…「復刻だけじゃない」その内容に驚きの声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  4. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  5. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る