プジョーは20日、欧州仕様の『207』シリーズに環境性能に特化したグレード、「エコノミック」を設定した。欧州複合モード燃費26.3km/リットル、CO2排出量99g/kmというトップレベルの環境性能が売りだ。
プジョーは従来から環境性能向上に取り組んでおり、2008年は欧州で販売した新車の6台に1台が、CO2排出量120g/km以下を実現。今年3月のジュネーブモーターショーでは、究極の環境性能を標榜する「エコノミック」レンジを、207シリーズで提案した。207は6月末にマイナーチェンジモデルを受けたが、同時にエコノミックレンジが、市販モデルとして初登場している。
エンジンは1.6リットル直4ディーゼルの「HDi」。最大出力は90ps/4000rpm、最大トルクは22.3kgm/1750rpmだ。最新のEGRシステムなどの採用により、排出ガス性能はユーロ5に適合させている。
エコノミックでは「HDi90」グレードをベースに、徹底した抵抗低減が図られた。5速MTはファイナルレシオを変更し、シフトアップインジケーターを装備。185/65R15サイズタイヤは、ミシュランの低転がり抵抗タイプだ。さらに、車高は5mmローダウンし、エアロパーツを追加。空気抵抗係数を示すCd値は、通常の207の0.30から0.274へ低められた。
徹底した抵抗低減の結果、欧州複合モード燃費は26.3km/リットル、CO2排出量99g/kmというトップレベルの環境性能を達成。0-100km/h加速は11.7秒、最高速は185km/hと実用性にも問題はない。
207エコノミックには、「エコノミック」と「エコノミック+」の2トリムが用意され、英国での価格は1万2995ポンド(約203万円)から。10月より販売がスタートする。