ポルシェ、ヴィーデキングCEOが任期途中で退任…VWによる逆買収

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ポルシェ・オートモービル・ホールディングSEの監査役会は7月23日、ヴェンデリン・ヴィーデキング最高経営責任者(CEO)、ホルガー・P. へルター取締役の辞任を承認した。2人の取締役会メンバーはポルシェSE、ポルシェAGを退任し、相談役となる。両人はそれぞれ、ドイツのフォルクスワーゲンAGおよびアウディAGの監査役の職も辞任する。

ヴィーデキング氏とへルター氏は、会社の業績が急激に悪化し、フォルクスワーゲンから逆買収される現状から、2人が経営の第一線から身を引くことが得策と判断した。情勢を鎮静化し、統合された自動車会社の形成を支援する上で少なからず役立つと判断したとしている。

ヴィーデキングCEOは1992年10月にCEOに就任、在任期間は17年の長期に及んだ。

ヴィーデキングの後任にはポルシェAGの最高経営責任者(CEO)に就任するのは、現在ポルシェAGの生産とロジスティックスを担当するミハエル・マハト取締役。また、同じくポルシェAGの人事担当のトマス・エディヒ取締役が新任のCEOを補佐する。さらに、マハト氏とエディヒ氏はポルシェSE取締役会メンバーに任命された。マハト氏は技術と製品を、エディヒ氏は商業問題と事務管理をそれぞれ担当する。

ポルシェの監査役会は、本来であれば2012年まであった任期を中途で辞めるヴィーデキング氏に5000万ユーロの退職金支給を提案、ヴィーデキング氏はこれを受諾した。同様にへルター氏には1250万ユーロが支給される。ヴィーデキング氏とへルター氏はともに、現在の契約に基づく相応額を請求する権利を放棄した。

マハト氏はシュトゥットガルト大学で機械工学を学び、フラウンホーファー協会工業エンジニアリング研究所(IAO)で研究活動に取り組んだ後、1990年にポルシェAGに入社した。エンジン企画のスペシャリストとして活動し、ディレクター補佐として生産/資材管理、PVPポルシェ改善プロセスを担当した後、取締役会会長補佐として、サプライヤー統合によるプロセス最適化を企画・実行した。1994年に新設されたポルシェコンサルティングGmbHのマネジングディレクターに就任、1998年にポルシェAGの取締役会メンバーで生産・ロジスティックスを担当し、ライプツィヒ工場の建設と操業開始を担当、『カイエン』と『パナメーラ』の両モデルラインの開発に尽力した。

《レスポンス編集部》

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