[ホンダデザイン総括]3つのキーワード

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ホンダのDNA(ダイナミズムとファンクショナリティ)をベースとして、四輪デザインのキーワードは3つあると話すのは本田技術研究所常務取締役であり、四輪R&Dセンターデザイン開発室室長の海老澤伸樹氏。

その3つとは、
●「Man Maximum Mech. Minimum」という考え方
●「Concept Oriented」という開発のスタンス
●「Interface」に対するこだわり
であるという。

まずは、「Man Maximum Mech. Minimum」という考え方。「通常MMデザインと呼んでいますが、簡単にいうと、人の部分を最大に、メカの部分を最小にしていきたいという考え方です」。

「クルマの全長に対して、メカニズムの持っている部分というのが、クルマが進化するにつれてどんどん小さくなってるというのが、基本的な技術の進化の方向であろうというのが我々の考え方です」

次に、「Concept Oriented」という開発のスタンス。「そのMMの技術をベースにして、メカの部分を小さくする。それで、同じ寸法の中で、お客様の価値に合わせて色々なクルマを作っていこうというのが、Concept Oriented」

「例えば、高効率という空間を使っていったり、徹底した広さを作っていくという考え方や、MMの技術で、ルーフを低く作るが室内はそんなに狭くならないクルマができたり、新しいロングルーフといったシルエットを作っていくような。MMをベースとしてお客様の色々な価値観に沿ったクルマ作りをしていくというコンセプトでデザインをやっていこうという考え方です」

そして「Interface」に対するこだわり。「インテリアの、人と空間の関係性という意味で使っています」。

「例えば初代の『シビック』。1970年代とかなり古い時代から、ダッシュパネルの上方を視認系、下方を操作系と非常にプリミティブなゾーニングですが、かなりこういったインターフェースなあり方というのを意識して作っていたのです」

「従来は大きな塊があったダッシュ部分に薄型のトレイを作りました。これにより心理的にドライバーの空間を拡大していくという考え方を取りました。視認系、操作系、さらにはこのトレイによって空間を拡大するといった、空間と人の関係というのを非常に大事に作ってきたのがホンダのデザインなのです」

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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