大同特殊鋼は、金型用プレートに適したマトリックス冷間ダイス鋼「DCライト」を開発、10月から販売を開始する。
DCライトは汎用冷間ダイス鋼SKD11(JIS鋼)に比べ、レアメタル使用量を約7割削減しながら硬さは同等、靭性は2倍、被削性も3倍と金型性能・製造性を向上したのが特長。金型製造コスト削減に効果があることをアピールしてプレスメーカーなどに販売する。
金型の素材となる工具鋼は、用途に応じて特性を調整する必要があり、その際にレアメタルが多く添加されている。環境技術に使用されるレアメタルは、世界的な需要の高まりから価格が高騰しており、その影響を受けにくい冷間ダイス鋼のニーズが高まっていた。同社は2008年10月に発売したマトリックス冷間ダイス鋼「DCMX」開発で培った技術を活かし、レアメタルの使用量を削減しながら靭性・被削性を向上したDCライトを開発した。
2011年度に10億円の売上げを目指すとしている。