世界最速の水陸両用車…コルベット のエンジンで登場

自動車 ニューモデル 新型車
米国 ウォーターカー社
米国 ウォーターカー社 全 12 枚 拡大写真

米国のウォーターカー社は、新型水陸両用車『PYTHON』(パイソン)を発表した。GMのスポーツカー、シボレー『コルベット』の6.2リットルV8(640ps)を搭載。最高速は水上で97km/h、陸上で160km/hと、「世界最速の水陸両用車」を謳う。

ウォーターカー社の代表、デーブ・マーチ氏は1976年から、カリフォルニア州で車の修理やレストア、ボートのメンテナンスを手がけてきた。1990年代の半ば、ここでのノウハウを生かしてウォーターカー社を設立。水陸両用車ビジネスに参入した。

同社の最新作、パイソンは世界最速の水陸両用車をコンセプトに開発。そのハイライトはエンジンで、最強バージョンにはシボレーコルベット「ZR-1」用の6.2リットルV8スーパーチャージャーを搭載する。

コルベットZR-1は、2008年1月のデトロイトモーターショーで初公開。「LS9」型6.2リットルV8にイートン製スーパーチャージャーを組み合わせ、最大出力640ps、最大トルク83.5kgmというモンスターぶりを発揮する。

トランスミッションは6速MT、駆動方式はFRで、目立ったハイテクは装備していないが、0-100km/h加速3.6秒、最高速330km/hの実力は世界トップクラス。ドイツ・ニュルブルクリンクのラップタイムは、日産『GT-R』を上回る7分26秒04をマークしている。

そんなパワフルなエンジンを積むパイソン、遅いはずがない。ボディはアルミ複合素材製で、重量1725kgに抑えられた効果もあり、最高速は水上で97km/h、陸上で160km/hを達成。0-96km/h加速は4.5秒だ。ウォーターカー社は「世界最速の水陸両用車」と豪語する。

水陸の切り替えは、ギアをニュートラルにして、ボタン操作によりタイヤを格納。ボディは4シーターのオープンタイプで、内外装には豊富なカスタムプログラムが用意される。テールランプがコルベットに似ているのは、ご愛嬌といったところだ。

パイソンのベース価格は、20万ドル(約1800万円)から。金融危機後のこのタイミングでの発売だけに、かなりの勝算を見込んでのことだろう。それにしても米国新興企業の自由な発想と、したたかなビジネス戦略には、舌を巻くばかりだ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  3. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  4. 「発売はいつ?」ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』、国内導入を待ち望む声続々
  5. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る