強烈なスピード感と横Gを体験…カートコース
富士スピードウェイ(FSW)にはモータースポーツを手軽に体験できるプログラムが数多く用意されいる。そのなかで唯一、普通免許不要で楽しめるのがレンタルカートだ。一見、遊園地のゴーカートのようだが、スクーター用の50ccエンジンを搭載しているため最高速は60kmに達する。ギアはなく、アクセルとブレーキの2ペダルなので操作は簡単。身長145cm以上なら誰でも運転できるとあって、子連れにも人気がある。
コースは全長520mで、料金は7周1500円。ヘルメットとグローブの貸し出しは無料。カートは遠心クラッチを用いているのでスピンしてもエンストしない。何よりそのスピード感は乗用車の比ではない。「着座位置が低いので、怖いぐらいにスピード感がありますね。コーナーごとに訪れる横Gは強烈だし、エンジンの音もダイレクトに体に響いてきて迫力があります」と語ってくれたのは山口大助さん。大学研究施設のオリエンテーションで仲間と訪れており、タイムを競いあって楽しんでいた。
カートとはいえ、レーシングカーの一種。ステアリングは非常に重たく、しかも小さく切っただけで敏感に反応するうえ、アクセルのオンオフでも車両姿勢が変わる。プロドライバーの多くが子供の頃にカートで運転技術の基本を身に付けたというのも納得できる話だ。ちなみにカートコースの平均ラップタイムは38秒で、最速は33秒だという。
◆貸し切りでドリフトやジムカーナも
仲間を集めてコースを貸し切りできるのも見逃せない。メインの国際レーシングコースは1時間で63万円とさすがに高いが、ドリフトコースなら1日31万5000円、ジムカーナコースなら1日15万7500円(いずれも平日)。参加人数で割れば、案外リーズナブルな価格設定といえるだろう。
ドリフトコースは「ドリキン」こと土屋圭市氏が監修した。全長はレイアウト次第で630〜700mまで変更でき、それに応じて難易度も調整できる。高速コーナーとタイトコーナーが適宜織り交ぜられたレイアウトのため、様々な「魅せる」ドリフトを行える。有名ショップやFSWが主催するドリフトイベントなど、人気イベントも頻繁に開催されている。一方、ジムカーナコースはJAF公認2級を取得、約150m×約80mという広大な敷地面積がウリだ。コースはパイロンで自由に設定できるため、ジムカーナ以外にも様々な練習やイベントに活用可能となっている。