2014年のインターフェイス…ITロードマップ

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野村総合研究所
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野村総合研究所は20日、2014年度までのユーザーインターフェイス技術の進展とそのインパクトを予測した「ITロードマップ」をとりまとめて発表した。

野村総合研究所によると、商品やサービスの購入・利用における顧客接点が、対面からPC・携帯電話などのIT機器へシフトすることにともなって、ユーザーインターフェイス技術が、商品やサービスを購入・利用する過程で得られる「顧客経験価値」に大きな影響を与えるという。

そして現在、ユーザーインターフェイス技術には2つの変化が起きているとする。1つはウェブアプリケーションの機能や性能が、OSに直接インストールして利用するアプリケーションソフトと同レベルに向上しつつあること。もう1つは、人にとって自然なユーザーインターフェイスの実現が進んでいることだ。

人にとってより自然なユーザーインターフェイスは、現実世界と変わらない言葉や動作(指差しや目配せなど)でITを利用することを可能とし、その過程で、現実世界と同じような感覚(洋服の肌触りやコーヒー豆の香りなど)を得られるようになる。

2009 - 2011年度:黎明期
■次世代ウェブブラウザによるウェブアプリケーションの機能や性能の向上

2010年度にHTML5がW3Cより勧告される。企業は、従来インストールを必要したアプリケーション(業務アプリケーションソフト、高度なトレーディングシステム、動画/3DCG編集など)も、ウェブブラウザを通じて顧客に提供が可能になる。オフライン環境でも利用できる高機能で処理速度が速いウェブアプリケーションが企業から提供され、その利便性の高さから顧客側のニーズも徐々に拡大する。

2009 - 2011年度:黎明期
■人にとって自然なユーザーインターフェイス技術

人が機械に合わせるマウスやキーボードといったユーザーインターフェイス技術だけでなく、人にとって自然なユーザーインターフェイスが台頭し始める。また、音声認識やマルチタッチ、モーションキャプチャーなど人の挙動を認識する技術と位置情報など人の状況を認識する技術が先行して普及する。心拍や脳波など生体情報を認識する技術については、医療機関以外でも一部のゲームやマーケティング調査用途で限定的に利用され始める。

2012年度以降:普及期
■次世代ウェブブラウザによるウェブアプリケーションの機能や性能の向上

HTML5に対応しているウェブブラウザが一般的に普及する。企業は普及率を気にすることなく、ウェブサイトやウェブアプリケーションをHTML5に準拠したものに切り替えられる。提供を見送ってきた企業も対応を迫られる。

2012年度以降:普及期
■人にとって自然なユーザーインターフェイス技術

音声認識やマルチタッチ、モーションキャプチャー、位置情報は汎用的なIT機器に広く搭載され、企業はユーザーインタフェース技術を自由に提供できる。五感を再現する技術は視覚・聴覚・触覚・嗅覚を組み合わせたマルチモーダルの方向へ進展する。視覚インターフェイスは、高精細化が進むとともに3D表示デバイスの普及から、多くのコンテンツが3DCGに切り替わる。また触覚インターフェイスは小型化され、一部の消費者に利用され始める。嗅覚インターフェイスはデジタルサイネージなどでの商用利用が広がる。

《高木啓》

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