【スーパー耐久 最終第8戦】決勝…初のもてぎオーバルで1号車が2年連続王座

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オーバルコースで行なわれる国内メジャーレースの公式戦はスーパー耐久だけ
オーバルコースで行なわれる国内メジャーレースの公式戦はスーパー耐久だけ 全 11 枚 拡大写真

スーパー耐久シリーズの2009年最終戦となる第8戦が、11月28日にツインリンクもてぎのオーバルコース「スーパースピードウェイ」で開催された。

スーパー耐久シリーズでスーパースピードウェイでの公式戦が開催されるのは、今回が初めてだ。また、国内のメジャーなレースでは、唯一のオーバルコースでのレースとなっている。ただしIRL(インディー)の唯一の海外戦「BRIDGESTONE INDY JAPAN 300 mile」とは異なり、安全性を重視して、第1ターンと第3ターンに臨時のシケインが設けられている形だ。

また、今回はそれぞれ50ラップずつ2レースを実施という変則ルール。得点も、第8戦は通常の2割増しのボーナスポイントとなっており優勝で24点なのだが、今回は各レースでその順位の本来の2分の1の得点が加算されるルールとなった。

ランキング上で最も1位と2位の差があるST-1クラスでも16点なので、第1レースで全クラスともにポイントリーダーがリタイアして0点、2位が優勝となると、その時点でランキングの順位がひっくり返るか、もしくは第2レースで逆転の芽が出てくるという状況となっており、主催者側のうまい演出となっていた。

ST-1クラスは、谷口信輝/柳田真孝/ファリーク・ハイルマン組の1号車「PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE」がポイントリーダーでこの最終戦を迎える形に。第1レースの焦点は、ランキング2位の横溝直輝/佐藤公哉/田中哲也組の10号車「Y.K.M.ADVAN Z」がどこまでランキング上で肉薄できるかだ。

しかしレースが始まってみると、1号車は同門の片岡龍也/吉田広樹/ジョハン・アズミ組の28号車とのZ4M対決こそあったものの、手抜かりなく走りきって総合優勝。これで、2年連続のST-1クラスの王座獲得を果たした。

第2レースではランキングで前戦3位に転落してしまった28号車に1号車が勝利を譲る可能性もあり得たが、手綱を緩めることはなく、こちらも優勝。10号車は2レースともクラス最下位の4位だったが、12点を獲得してランキング2位を獲得。28号車は2位に返り咲くことができず、10号車はZ4Mの2台によるランキング1-2フィニッシュを阻止する形となった。

そのほか、ST-2クラスとST-3クラスも第1レースで王座が決定。本来は2001ccから3500ccまでの4輪駆動車のクラスだが、実質三菱「ランサーエボリューション」クラスとなっているST-2クラスは、前戦までポイントリーダーだった峰尾恭輔/村田信博/高木真一組の3号車「ENDLESS ADVAN CS・X」が優勝し、王座戴冠。唯一のエボXがエボIX軍団を相手に制した形だ。ST-3クラスも、前戦までトップの平中克幸/吉本大樹/松浦孝亮組の5号車「5ZIGEN NSX」が第1レースで優勝し、09年王座を獲得した。

接戦だったのが、ST-4クラス。ほかのクラスでは王座獲得の可能性があるのは上位2台のみだったが、ここは4台が争う展開。そんな中、ランキング2位の谷川達也/松井孝允/河村直樹組の55号車「BOLD WORLD Absolute DIXCEL CIVIC」が第1レースで3位に入り、前戦までのポイントリーダーの市嶋樹/小幡栄組の95号車「SPOON S2000」が4位だったため、わずかに0.5点上回ることに成功。王座争いは第2レースに持ち越されることとなった。

第2レースの焦点となった両車の対決だったが、レースらしいともいえるあっけない形で決着が付いてしまう。95号車がレース中ほどの24周で駆動系トラブルによるリタイアとなったのだ。55号車はこれで自身がリタイアしても王座決定だったが、最後まで走りきって第2レースも3位でチェッカーを受けた。

2010年は公式全7戦+1戦の予定で、暫定スケジュールが発表されている。3月28日のツインリンクもてぎからシーズンインだ。こちらはロードコースで行なわれる。第7戦となる11月27日(予備日28日)の最終戦もツインリンクもてぎで、こちらは今回と同じくスーパースピードウェイで実施。今年十勝スピードウェイの経営破綻から、残念なことに開催休止となった十勝24時間レースの代わりとして、公式戦ではないスペシャルステージ大会「ミレニアムエンデュランスレース」が、第4戦と第5戦の間の8月7日にマレーシア・セパンサーキットで実施。12時間レースとなっている。

《デイビー日高》

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