【ストラーダ Sクラス MW200D】手頃な価格でAV一体型ナビの魅力を味わえる…会田肇

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パナソニック ストラーダ Sクラス CN-MW200D
パナソニック ストラーダ Sクラス CN-MW200D 全 30 枚 拡大写真

自車位置精度でPNDに差を付ける

『ストラーダポケット』に続いて8GBの大容量を確保したナビ機能、その能力はどうか。

実は表示される内容は基本的にそのストラーダポケットとほとんど変わらない。というか、そもそも今年の春にストラーダポケットが登場した際、その機能はフルナビをベースに開発が行われていた。

つまり、パナソニックはフルナビからPNDに至るまで、基本フォーマットの統一化を図っていたわけで、その意味でこの『Sクラス』とストラーダポケットの中身がほぼ同一であっても不思議ではない。両者の違いを見つけるとすれば、画面サイズの関係上、ストラーダポケットにはツートップメニューが搭載されなかったことぐらいだ。

ただ、測位はGPSをメインとしたストラーダポケットと違い、Sクラスは車速パルスとジャイロセンサーを用いた自律航法が主となる。GPSは基本的に絶対位置のズレがあった場合に補正するのに使う。その意味で、GPS信号をロストした際の安定性もストラーダポケットを大きく超える。

トンネル内に入って案内ルートを外れてもしっかり追従するし、高架道の下を通っても極めて安定した測位を継続することができた。もちろん、高架道から並行して下を通る一般道への移動でも自動的に道路を切り替えたのは言うまでもない。

◆8GBのメモリーを最大限に活用

Sクラスの目的地検索機能は8GBをフルに活用した内容だ。全国1031都市の市街地図表示を実現したほか、約910万件の電話番号検索機能、約3600万件の住所データも収録。

電話番号による個人宅の絞り込みには対応していないが、住所によるピンポイント検索は“大字”地域にまで及び、住所さえわかれば日本全国隈無く目的地として設定が出来る。最寄り検索は複数のジャンルで探し出せるほか、場所指定を自在にできるなど、その使い勝手はよく考えられている。

Web連携にも積極的に対応する。ユーザーだけが使えるコンテンツ「おまかせストラーダ」に加え、Googleマップとの連携や、新たにYahoo! JAPAN提供「路線・地図アプリ」(2009年秋より順次開始予定)との連携にも対応。パソコンだけでなく携帯電話で取得した位置情報、この機能を使えば簡単に反映ができるようになるのだ。SDメモリーカードを介する必要はあるけれど、とても簡単に扱えるのがイイ。

地図の見せ方は割とさっぱりとした雰囲気だが、3D表示にも切り替えられ、市街地図モードでは建物が立体的に立ち上がる。2画面表示にすれば、好みの地図モードを同時に見ることも可能だ。

◆ストレス知らずの快適な操作性

操作に対してはサクサクと追従し、その動きはきわめてスムーズな印象を受ける。コマンド入力でストレスはまったくと言っていいほど感じないし、ルート探索に要する時間もアッと言う間。ルート探索では5ルートを同時に表示し、リストの中から好みのルートを指定すればいい。経由地は最大4カ所まで設定でき、インターチェンジは利用したい箇所を指定することもできるのも使いやすい。

ただ、首をかしげてしまうのが案内ルートの引き方だ。これはパナソニック製ナビ全般にも言えることだが、「どうして?」と思うようなルートを引くことが時として見受けられるのだ。最寄りにインターチェンジがあるのに一つ手前で下ろしてしまったり、幹線道路を外れて細街路を延々と案内したりする。渋滞などの影響があるのかと思い、渋滞考慮をOFFにして同じルートを引いてみても結果は同じだったりする。

この理由としてパナソニックでは、通行料金を割と控えめ計算してルートを選ぶ傾向が強いと話す。ただ、一般道が空いていればいいのだが、実際はなそうはうまくいかないことが多い。これにはアルゴリズムにはちょっと戸惑ってしまうこともあるかもしれない。

とはいえ、動きがあまりにスムーズなので、通常使っている分には気持ちよさの方が先に立つ。ルート案内そのものは車線ガイドもしっかりとガイドするし、交差点の拡大図も状況把握がしやすいデザイン。連続する交差点での案内もわかりやすかった。

モニターがQVGAではあるが、実用上は十分だし、表示そのものもすっきりとしてなかなか見やすい。リーズナブルな価格でAV一体型ナビの魅力が存分に味わえるバランスの良さを感じさせる。メモリーナビの台頭を嫌でも認識させる一台となりそうだ。

《会田肇》

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