GM(ゼネラルモーターズ)は、ロサンゼルスモーターショーにおいて、レンジエクステンダーを搭載する電気自動車シボレー『ボルト』を世界に先駆けてカリフォルニアで2010年後半に投入すると発表した。他の主要市場への投入は今後決定する。
GMは、カリフォルニア州の電力・ガス・水道会社3社、米国電力中央研究所(EPRI)と提携し、今回のカリフォルニアでの先行投入も広い範囲での実証実験と研究プログラムの一環として実施する。
GMでグローバル・シボレー・ブランドを担当するブレント・デューアー副社長は「カリフォルニアがボルトの最初の市場として選ばれたのは当然のこと。カリフォルニアは全米最大の自動車市場であると同時に、この地域の人々は今までにない新しいテクノロジーを積極的に導入する気風でも知られている」とコメント。
ボルトの生産開始は、2010年末の予定。価格は未定。GMは北米各地の主要な電気・ガス・水道会社と提携し、電気自動車の市販を前に、準備を進めている。
今回のプロジェクトに参加するカリフォルニアの電力・ガス・水道会社は、パシフィック ガス アンド エレクトリック、サザン カリフォルニア エディソン、サクラメント市営ユーティリティ ディストリクトの3社。
研究・実証プログラムの一環としてGMは100台以上のボルトをプログラムの参加企業の社用車として2年間提供する。また、オンスターのテレマチック技術を活用して車両性能データとドライバーからのフィードバックを収集し、米エネルギー省へ報告するとともに、この新しい技術による価値の向上に役立てる。
ボルトはあらゆる場所で自由に充電できるよう設計されていることから、プログラムでは住宅、事業所、公共施設などに500以上の充電ステーションを設置される予定。この充電ステーションは、充電設備、車両充電プロセスに関するより多くのデータ収集や車両使用時の顧客フィードバックの収集にも使用される。
シボレー・ボルトは排出ガスゼロでガソリンを使用することなく、最大で40マイルを電気のみで走行することが可能。リチウムイオン電池に充電された電気エネルギーが少なくなると、エンジン、ジェネレーターが走行を中断させることなく稼働を開始し、次のガソリン補給またはバッテリーの再充電が必要になるまで、300マイル以上走行できる。